「明日の高崎」荒木征二

高崎市議会議員・荒木征二の日々を書き連ねています。

再開発事業

 再開発。数ある都市計画事業の中でも花形の一つです。高崎市はこれまで10を超える再開発事業をしてきてきました。上越新幹線開業を都市計画元年として連綿と続けてきた高崎駅周辺の都市改造の一翼は、再開発ビルが担ってきたことは紛れもなく事実です。都市計画元年以来40年、2006年に高崎駅に中央コンコースが開通して新たな局面を迎えてからも早15年。高崎駅周辺は再開発事業と土地区画整理事業をうまく合併施行し、いまの駅周辺のまちなみをつくりあげてきました。

 

 さて、都市改造も終盤にいたってなお、高崎駅周辺では再開発計画がいくつか持ち上がっています。ひとつは、スズラン高崎店が計画していると報じられた(2020年12月)再開発です。具体的にどのような手法をとるのか不明ですが、少なくとも閉店という選択肢をとらなかったということだけでも、ほぼ歓迎される再開発計画と言っていいと思います。こちらのことは心配はしていません。行政もしっかりとできる範囲で応援していくべきものと考えています。

 心配なのは高崎駅栄町地区の再開発計画です。いま、ビックカメラ高崎東口店がある場所なので、ビックカメラの建て替え計画?と思っている方もいるかもしれません。もろもろ心配な点があるのですが、ここで詳述しきれないので、ここでは2つだけ。

 

1.行政主導の再開発計画になっている
2.基本構想からすでに10年が経過しているのに軌道修正しない

 

 1については言わずもがな。マーケティングと経営を知らない行政が主導し、行政がやりたいことをしただけの再開発事業は全国各地で失敗していると思われます。思われますと曖昧なのは、どこの自治体も自分たちのした再開発事業が失敗でしたと公にしたがらないから、ただ黙って血を流し続けているケースが多いからです。そのため数で実態把握が難しいのです。しかし、確実にあることは間違いありません。失敗と感じているかは別として。

 

 2について。この再開発計画の最も基本的な基本計画は2013年につくられています。関心ある方はぜひご一読ください。びっくりしますよ。私たちの社会はコロナ禍をへて激変しました。これからデジタル転換も進みます。2013年当時とはすでに世情が異なっています。のにも関わらず、いまだに基本的なコンセプトは2013年当時のままです。

 

 いろいろと心配事は尽きません。私一人でもやもやし続けても仕方ありませんので、今月開会の6月定例会でいろいろの疑問を市にぶつけてみたいと思います。

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ウエストワンビルです。今回の再開発とは直接関係ありませんが、少し気になっていることがありますので、時間があったらこのことにも触れてみたいと思っています。