「明日の高崎」荒木征二

高崎市議会議員・荒木征二の日々を書き連ねています。

2013.12.11 映画「ここに泉あり」

 高崎フィルムコミッションの働きもあってか、高崎=映画の街という印象がようやくイメージできるようになってきました。もちろん、シネマテーク高崎の存在感があってのこと言えますが。

 さて、今日はその「高崎=映画の街」の走りと言える映画「ここに泉あり」の鑑賞会に参加してきました。映画「ここに泉あり」は、2013年9月28日の高崎電気館復活イベントで観て以来の2回目の鑑賞です。思い起こせばこのイベントの時は、気軽に出かけたら予想外の好況で、映画は立ち見の状態。映画を立ち見で観るなんて、「機動戦士ガンダム“めぐりあい宇宙”」の時以来の出来事。さわりの数十分を観て、早々に退散しようと思っていたのが、始まるともう完全に魅入ってしまい、結局腰の痛みに耐えつつ最後まで立ち見で鑑賞してしまったのを思い出します。

 映画そのものの論評は避けますが、名作と言って良いのでしょう。今観ると、どこかで観たようなストーリー展開、キャラクターデザインのような錯覚をしてしまいそうになりますが、あくまでこちらがオリジナルなのであって、今時の映画・ドラマのストーリーの方がむしろインスピレーションを得ているというべきなんでしょうね。

 この映画では、コンサートマスターの男性とヒロインの女性が主役ということになっていますが、僕の視点は完全に小林桂樹氏演じる井田に釘付けです。自分と仲間達の夢の実現に向けて、いっさいの労苦を厭わない井田(もちろん、プロモーターとして発想はすこぶる柔軟です)。家庭経済も家族も顧みず、そしてそのいずれも失ってしまい。そして、自らの健康も犠牲にしてしまう井田。なんか、身につまされる話です。聞くところによると、この映画はいわゆる“青春映画”だったのだそうです。だから、スポ魂的な表現がされたのかもしれませんが、今日的なイノベーションとかソーシャルな場面とは一線を画すのですが、やはりこういった“熱い”人物って、ものごとを生み出したり、動かすためにはやっぱり必要なんだよな、などと思った次第です。

 

 名映画と思います。まだ観ていない人は一見をお勧めします。