「明日の高崎」あらき征二

高崎での日々をつれづれなるままに書き連ねています。

2016.07.24 たかさきbiblioミーティング #15

 本の書評合戦「たかさきbiblioミーティング」の15回目を開催しました。会場は、いつも美味しいオーガニック料理を提供してくれる、鞘町の「だるまだるま」さんです。

 15回目の開催となる今回のバトルテーマは、なんと"孤独"です。暗い・・ だれもが人生で一度は出くわす魔物、それが"孤独"です。その魔物は、ときとして青春という言葉に身を隠していたり、挑戦する者たちにまとわりついていたり、人々が将来を思い描くときに突如として身を現したり・・

 なにかと手をやく魔物だからこそ、数多くの作家たちが言の葉でその魔物を現そうとしてきました。あなたの好きな作家さんも、きっと作中のどこかで"孤独"と向き合ってきていることでしょう。というわけで、今回のテーマは"孤独"にしてみました。

 さて、今日のビブリオバトルのなかでなんどか出てきた、印象的なフレーズがあります。"孤独"でも、solitudeとlonelinessとは違う、ということです。みなさん、この違いがわかりますか? solitudeとはどちらかというと、ひとりを愉しむ、というニュアンスが含まれるようです。ひとり旅を愉しむ、ひとり飲みを愉しむ、とかですね。対してlonelinessはまさに、ひとりぼっちの方の"孤独"です。たぶん、"孤独"は直訳すればlonelinessなのでしょう。に対しての、ひとりを愉しむ方はというと、それを直接言い表す日本語単語は見あたりません。なので、『おひとり様』などといった造語が生まれてきたのでしょう。と考えると、そもそも日本には「ひとりを愉しむ」という文化がなかったのでしょうか?? などと考えはじめるともとに戻れなくなるので、そろそろ本題に。

 ということで、テーマ"孤独"でビブリオバトル、5冊の本がラインナップしました。

 1冊目は、武者小路 実篤著『友情』

 友情といいつつ、内容は大失恋物語です。必然と主人公が感じた"孤独"は、lonelinessの方ですね。

 2冊目は遥 洋子著『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』です。こちらではなぜか、ジェンダーフェミニストの違いについて議論になりました。

 3冊目はリサ・ジェノバ著『アリスのままで』です。こちらの本は、映画から火がついて話題になったそうなので、映画をご覧になった方もいるでしょう。50代で若年性アルツハイマーを患った、アリスの物語です。とても印象的だったのが、過去を振り返ることができず、未来を記憶することができないアリスはどこに生きているのか? それは、その瞬間を生きているのだということです。その瞬間瞬間を精一杯いきるアリスの姿に心打たれるのだそうです。読んでみたい。

 4冊目は、松浦 弥太郎著『居心地のよい旅』です。こちらの"孤独"は完全にsolitudeの方ですね。ひとり旅の楽しみが凝縮された一冊になっているとのこと。

 5冊目は、大崎 梢編『本屋さんのアンソロジー』です。こちらは内容はともかくとすると、solitudeの方ですね。ひとりの時間を愉しむのに最適なのだそうです。枕元に置いておきたい一冊です。

 

 というわけでビブリオ・バトルの結果、今回のチャンプ本はなんと、武者小路 実篤の『友情』となりました!100年も前の古典なんか、いまどきの若い子は読まないだろうなと思っていたのですが、参加してくれた大学生のうち、ひとりは高校の時先生に勧められて、ひとりはすでに中学生の時に読破、さらひとりは教科書で、すでに読破済みだったとのこと。あなどれない・・

 次回は9月、テーマは"愛"で開催です!

 

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