「明日の高崎」荒木征二

高崎市議会議員・荒木征二の日々を書き連ねています。

2015.12.05 自治体学会 in 高崎 「地方創生と小規模自治体の生きる道」

 東京大学法学部の金井利之教授の講演があると聞きつけ、高崎経済大学で開催の自治体学会「関東フォーラム in 群馬高崎」に出かけてきました。

 金井教授の基調講演、タイトルは『「地方創生」と自治体戦略』となっています。「地方創生」という単語が括弧付きになっているのがミソです。詳しく書くと叱られそうなので割愛しますが、“地方創生”という単語に括弧が付いているものと、付けていないものを先生は使い分けているのですね。この点からして、非常に新鮮です。

 そもそも、「地方創生」なるものを国が主導してやる、ということ自体がとてつもない矛盾ですよね。そして、その舞台となるはずの地域の側も国が掲げる「地方創生」の看板に取り付いている今の様相もまた、とてつもない矛盾を内包していると思います。

 また、相変わらず補助金がその先にぶら下がっているというお定まりの構造。各地域地域でそれぞれ独創的な取組をしてきたものを、お国に点数を付けてもらって、ご褒美に補助金を頂こうというのですから、地方創生しようとする入口と出口があべこべなのだと思います。

 そもそも今の国が主導する「地方創生」は昨年末の衆院選用という観測もありますし、来夏の参院選では新しい商品が売込まれて、「地方創生」もフェードアウトしているのでは、という声も聞かれます。どのみち、「地方創生」が消えてなくなっても、僕らはただただ地方創生を愚直に続けていくだけですね。

 先生の鋭い切り口からの講演を楽しませていただきました。と、共に、僕たち地域の側に立ち位置を置くものとして、本当に自分事として地方創生(こっちは括弧が付かない!)と向き合っていかなければならないのだと、意識を新たにしました。

 写真は後半のパネルディスカッションの時のものです。講演中は撮影禁止ってことでしたので..

 

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