「明日の高崎」荒木征二

高崎市議会議員・荒木征二の日々を書き連ねています。

令和2年市議会臨時会

 今日は市議会の臨時会が開催されました。コロナ禍の中での開催ということもあり、臨時会とはいえ、補正予算など重要案件が上程されています。

 特別定額給付金事業と子育て世帯への臨時特別給付金も事務費も含めて補正されまして、いよいよ執行の段となりました。37万市民の高崎ですので、直ちに全世帯支給とはいきませんが、担当事務局も懸命に頑張ってくれています。

 また、個人的には新型コロナ感染対策で緊急の措置に従事した職員に対して「防疫等業務手当」が緊急に用意されました。市内でも4月末時点で18症例があります。これらの感染者とその濃厚接触者と接するということは、自身も感染の危険を冒して業務に従事してもらったということです。

 この議案に対して、多少でも手当という形で正当に評価していただいているものと私も歓迎の立場から質疑に立たせていただきました。

 

 本日の臨時会は上程された議案はすべて通過しました。

 なお、5月から私は市民経済常任委員会に加わることとなりました。もうすこし教育福祉常任委員会で教育のこと、福祉のこと勉強していきたかったのですが。これは私のライフワークとして勉強は続けていくこととします。

 

 さて、つづいては6月の定例会がすぐです。新型コロナの対策もそうですが、やはり雨の時期を迎えますので防災についてやってみようかとか、公共交通についてやってみようかとか、いろいろと思案しているところです。

  

 

要請行動

 緊急事態宣言が全国拡大し、高崎の新型コロナとの闘いも極めて厳しい局面を迎えています。この間、私が所属する市議会「市民クラブ」で議論してきたことがあります。

 それは、かねてより感染拡大の最前線で取り組みつつ、かつ、日常の行政サービスを滞りなく提供し続けることとの両立が求められる市役所(保健所)での感染対策です。

 

 現在のところ市役所職員に対する感染対策は、ほぼされていないのが実情です(自助努力の範囲)。窓口業務や訪問、立会い、相談などなどの日常業務を日々全うしています。その市職員が感染対策しっかり取られている環境で職務遂行しているかといえば、そうではありません。はっきり言うと丸腰状態です。

 市職員だから特別扱いとか、公務員にエコひいきしたいということではありません。いま、市役所職員から新型コロナ感染者が発生してしまったときの、その市民生活に与える影響の大きさ。万が一の万が一、保健所の職員に感染者が出てしまったら!(その蓋然性は高い!!) いま、この状況で保健所が機能停止してしまったら!!

 

 それを考えると、とにかく今は市職員から感染者を出さないことが大切です。

 

 この困難な状況下でも行政サービスを提供し続けること。他の経路から感染してしまったとしたらそれは致し方がないかもしれません。少なくとも日常業務の中から感染させない、拡散しない対策は市役所(保健所)にも必要だと考え、本日、市の執行部に対し要請行動を取らせていただきました。

 市はあらためて事の重大性を認識していただき、しかるべき措置を早急にとっていただくことを切に願います。

新型コロナとの闘い

 春爛漫となりました。いつもならば、出会いの季節でもありますし、なんだかウキウキするようなふわふわした雰囲気にまち全体が彩られるところです。ですが、今年は全く違います。はちきれそうな新鮮さと真新しい制服を身につけた学生さんの姿もほとんど見られません。

 

 正直に打ち明ければ、私も新型コロナ感染拡大にたいして極めて甘い認識を持っていたうちの一人です。これまでは。2月の段階では、完全によそ事でした。3月に入って学校が一斉の臨時休校に入っていよいよ緊迫感を持つようになりましたが、振り返ればまだ、自分の中に楽観的なご都合主義が残っていました。「そのうちなんとかなる・・」と。

 

 そんな甘い見通しは、もちろん今となっては霧散しています。いま、私たちは極めて厳しい闘いに臨んでいること。そして、この闘いはまだまだ先が長いこと。もしかすると、私たちはこの闘いのまだ序盤にいるのかもしれないこと。「夏までにはどうにか」とか「年末までにどうこう」という甘ったれた見通しに逃げることはできません。

 

 多くの方が厳しい状況の中で必死に生活を、家庭を守る闘いをしておられます。

 例年なら多くの人出に埋まるはずのお堀端。今年も美しい花筏となっているのにも関わらず無人のお堀端にて、私も厳しい見通しを持ち続けることを心に誓います。そして、現実をしっかりと直視し、認識すること、何よりもこの闘いを経験として今後に活かすことを決意しました。

 

 まだまだこの闘いは続きます。

  

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茶臼山城跡

 今日は城山団地を歩いてきました。天気もよく、歩いて回ると汗ばむくらいの陽気。花粉もさほどでなく。午前中の限られた時間ではありましたが、充実していました。

 

 帰りがけに、以前から気になっていた「茶臼山城跡」に登ってみました。地域の方々が丁寧に管理している様子で、案内看板をはじめすごく手入れが行き届いていました。地域の方々に愛されている様子です。かなり急勾配の段々を登ったところが南郭。そこから堀切をまたぐ形ですぐに本丸跡にたどり着くことができます。南八幡や倉賀野方向が一望でき、城としての立地条件は最高ですね。

 説明板もちゃんとあって、城の来歴も知ることができます。新田義貞公が一時居城としたこともあるようで、さぞ重要な城だったのでしょう。

 もちろん、本丸跡にはなにも残されていないのですが、見事な堀切が残っています。この堀切だけでも一見の価値があると思います。城好きの方にはオススメです。攻略の所要時間は、わずか10分!

  

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見事な堀切

 

令和2年度第1回定例会(3月定例会)

 市議会第1回定例会(3月定例会)が3月18日に閉会となりました。いわゆる予算議会と呼ばれる定例会で、もっとも重要な定例会と言って良いかと思います。市議会の最大の権能はなんといっても予算の議決です。私も、教育福祉常任委員会の委員として付託された所管分について、しっかりと審議させていただきました。新型コロナの影響が色濃くなりつつある時期でもあり、常以上の緊張感をもって臨ませていただきました。全体としては堅調な予算編成と評価して良いかと思います。一部、見通しの不鮮明な事業も見受けられるのですが、これらについては、新年度もしっかりと注視し、課題があるようでしたら9月の決算議会で問題提起させていただこうと考えています。

 

 さて、今回議会は予算審議が重要でしたが、本会議での一般質問の方も一切手抜かりなくさせていただきました。

 一般質問の様子は録画配信されていますので、興味のある方は↓↓でご覧ください。

takasaki.gijiroku.com

 

 今回の一般質問のテーマは大きく「中心市街地」と「福祉サービス」の2点でした。ダイジェストを掲載し、その報告とさせていただきます。

 

中心市街地について】

1 中心市街地の居住人口について

(1)全国の中心市街地が壊滅的に衰退する中、高崎駅を核とする中心市街地はかつてほどではないものの、その魅力は失われていない。

 しかし、高崎も中心市街地に多少の陰りがあるのは事実である。それは社会構造の変化と1.57ショックにはじまる少子化とそれによる絶対的な人口減少の影響であると考えられる。

 その点から考えると、高崎の中心市街地がこれからも魅力あるものとして機能していくためには、外から人を招き入れるということと、それ以上に中心市街地の居住者数を維持、あるいは増加させていくことが大切と考えるが、中心市街地における居住人口は近年、どのように推移しているか? また、市として中心市街地の居住人口はどのように考えているか?

 

(2)中心市街地はおおむね商業地であり、住宅地とは環境が異なる。小中学校に加えて近年は市の努力によって保育あるいは高齢者福祉の面でも環境はかなり向上している。しかし、一般的な住宅地と決定的に異なるのが環境基準である。騒音や振動に対する商業地の環境基準は一般に緩めの指定となっていると思われる。商業地であることから賑わいや喧騒は当然のことであるが、ある程度、発生の抑制は考えていかなければならないのではないか。特に、大音量を発生するカラオケ店あるいはカラオケ設備を有する飲食店については、音が外に漏れ出ることがないように防音設備を設けるような指導、あるいは規制も考えるべきだと思うが、市の見解はどうか?

 

2 中心市街地に集積する都市機能と移動手段

 (1)都市改造がひと段落して、中心市街地は一つの完成形を迎えたものと思う。小売、飲食、生活用品、文化・芸術といった機能の集積に加えて社会教育施設医療機関と様々な都市機能が集積しているし、大型店も頑張ってくれている。

 いよいよ高崎も完成形に近づいているように思うが、市として中心市街地の整備方針をどのように描いているか?

 

(2)とにかく、高崎駅に到達することができれば徒歩圏内でも機能は十分に集積しているし、そこから都心循環線、お店ぐるりんタクシー、高チャリなど移動手段に選択肢も出てくる。

 高崎駅までの移動は一義的に自家用車があるが、鉄道・バスに期待される部分も大きい。特にバスは近い将来、自動運転の時代が来るもの思うし、現に前橋市等県内でも路線バスの自動運転化の実証実験も始まっている。それらも合わせて考えれば、これからも路線バスが分担すべき交通量は一定数あるものと思う。

 そこで現在のぐるりんを含めた、高崎駅を起終点とする定時バス運行路線の路線数とダイヤ数の推移、そして今後の市の対応方針はどうか?

 

3 限られた土地の有効活用について

 (1)一連の都市改造の流れの中で土地区画整理事業などが実施された地区については、効率よく土地が利活用されていると思われる。一方で、古くからの街ではやはり、土地の区画が不整形であり、道路の接続が不確定であるなどが要因となって、建物の更新が容易に進まない状況が見受けられる。高崎も土地区画整理を縦横に活用して都市改造を進めてきたが、これ以上の土地区画整理事業の施行は現実的ではない。一括りに中心市街地といっても居住人口の集積という面からはムラを生じさせている。

 その原因の一つとして「空き家」問題があると思う。「空き家」の中でも資産価値のあるものは良いが、いわゆる管理不全空家がこれから大きな問題になってくると考えている。

 「空き家」の問題ともう一つあるのが細街路だ。区画整理が実施されていない土地に共通の課題として中心市街地にあっては、幅が4mに満たない道路が多く存在すると思う。それに対しては、建築基準法に基づく道路関係規定ネックとなって建て替えなどの建築が難しい状況にあると聞くが、これらの活用について市の考えはどうか?

 

【福祉サービスについて】 

1 放課後等デイサービス

 (1)従来の児童デイサービスは2012年に児童福祉法に一元化され、放課後等デイサービスが誕生した。以降普及が進み、全国に施設数が急増するとともに利用者も急増してきた。高崎市内においても放課後等デイサービスの普及が進んでいることと思うが、現在市内には事業所の展開状況はどうか? また、近年の利用者動向はどうか?

 

(2)制度化されて10年に満たない新しい取り組みでもあり、各事業所が試行錯誤の中にある。就学児であれば手帳の有無に限らずサービスを利用することができるため、現場では様々な事情を抱えた児童を受け入れている実態がある。発達障害適応障害を抱えた児童を受け入れている事業所も多いと耳にするし、放課後といいつつも午前中から受け入れている事業所もあると聞く。特に、共稼ぎの世帯で悩みを抱えている世帯にとっては、非常に有効な制度になっていくことと思う。

 その中で深刻なのは、いわゆる困窮世帯の子どもたちである。中には食事を提供する事業所もあるが、その一食がその子にとってその日の唯一の栄養源であるようなケースもあるようで、当然のことながら一食数百円が支払えない切羽詰まった状況にある。事業所の自助努力にも限度がある中で、児童も食事提供加算(食事提供体制加算対象者)の対象とすることができれば、多少なりとも状況改善になるかと思うが、現在の対応はいかがか?

 

(3)放課後等デイサービスの運営にあたっては学校との連携が不可欠である。特に送迎がある場合には下校時にトラブルなく円滑にデイサービスにつなげていくことが大切で、その点については各校で保護者との調整も含めてご苦労をいただいているところと思う。先ほどの問いと関連するが、児童が放課後等デイサービスを利用した際の学校での取り扱いだが、一部の学校ではサービス利用を出席と見なすような運用をしていただいていると聞くが、実態はどのように運用しているのか?

 また、悩みを抱えた児童とその家族を福祉サービス、そして学校とをコーディネートする働きをSSWの方が担ってくれている。昨年、6人に増やしていただいたところだが、全体83校を6人でカバーするというのは厳しいと考える。現在のSSWの一人当たりの担当校の数と負担について、そして今後の増員の考えなどあればお聞きしたい。

 

2 公共施設と合理的配慮について

 (1)放課後等デイサービスは、放課後児童クラブ(学童クラブ)や児童館の後方支援施設として位置づけられている。学童クラブについては市も精力的に取り組んでいただき、ほぼ各校対応が完了している。一方で児童館は市内に5館を数えるだけである。しかし、児童館は37万都市としては少なすぎる感がある。児童厚生員による指導は子育て支援として有効であると思いますし、もう少しあっても良いかと思うが、市の考えはどうか?

 

(2)2016年に障害者差別解消法が施行され、公的機関の合理的配慮が求められる社会となっている。数ある公的機関の中でも、図書館は知る自由を保障する機関として大変重要であり、また比較的初期から「障害者サービス」を行なってきた。高崎市の図書館も実施していることと思うが、実際の現場はどのような状況か?

 

(3)図書館においても今後も通常の読書に困難を抱えた方や様々な障害を抱えている方々の利用もぜひ進めていただきたいと考えているが、進めるにあたっての課題は?

 

3 アウトリーチ支援員(ひきこもり)

 (1)12月定例会では、ひきこもりに悩む当事者または家族からSOSが発せられたときに、いかに行政として適切な福祉サービスを提示できるかにあると考え、現在の市のひきこもり相談に対する体制はどのようになっているかお聞きした。

 今回はすこし議論を進めて厚生労働省が進めようとしている複合課題の窓口一本化についてお聞きしたい。国は、介護や生活困窮、そしてひきこもりを抱えるなど問題を抱えた世帯に対して縦割りを排除すべく、市町村窓口の一本化を促し、体制を整える自治体に対して財政支援する考え方を示している。

 国の予算配分の動向も踏まえ、この厚生労働省の方針に対して市の対応はどうか?

 

(2)また、ひきこもり対策のアウトリーチ手法について市の見解をお聞きしたい。厚労省が戸別訪問を支援する自治体職員を配置する方針を打ち出しているが、本市の受け止めは?

 

 

 以上、長文でしたが3月定例会における一般質問の質問要旨を掲載しました。質問に対する執行部からの答弁につきましては、ぜひ録画配信にてご確認をいただきたいと思います。

原発汚染水の海洋放出を問う

 今日は、国民民主党群馬県支部主催の講演会にお招きいただきましたので出かけてきました。このところ報じられている原発汚染水の海洋放出をとりあげたタイムリーな講演会です。このあたり、時節を捉えた的確な話題設定は、われらが立憲民主群馬も見習いたいところです。

 

 さて、現在報じられているところによると、日々増量している原発汚染水の処理については、経済性が優先され海洋放出の案が有望視されているとのこと。そこで考えなければならないのは、その原発汚染水に含まれているトリチウムのことです。海洋放出して希釈すれば毒性もさがるという考えのようです。

 ですが、海洋放出はわが国でも苦い体験をいくつもしてきたはずです。二度と繰り返してはならない教訓がいくつもあるはずです。問題の次元は違うのかもしれませんが、水俣病も安易な発想で海洋放出した結果が、あれほどの災厄をもたらしたことと、なにかしら通じるところがあるように思うのです。

 

 経済性から見れは、もっとも安価に済む対処法なのでしょうが、海洋はわが国だけのものではありません。しっかりと現実を直視して判断しなければなりません。放出して後から災厄に気がついても、決して取り返しがつかないことは水俣病が教えてくれた教訓の一つです。

  

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市政報告会 開催のおしらせ

 いまは高崎市議会の3月定例会がはじまるタイミングです。来年度予算のことなども踏まえまして荒木征二の市政報告会を開催します。

 いつもですと、地域に密着した形で開催しているところですが、今回は様々な方にお越しいただけるように、こちらでもお知らせさせていただきます。

 また、会場も地域密着から離れまして、高崎駅にも近い会場とさせていただきました。

 

日時:2月22日(土曜日) 午前10時から(1時間程度)

会場:南公民館5F (高崎市八島町110-27)

 

 高崎市政に関心ある方。市政に限らず政治に興味のある方。どなたでもご参加いただけます。